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岡山や倉敷など、自然豊かな地域で住宅を建てる際、外構と庭は家全体の印象を大きく左右します。私たちが提案するのは、既製品で作り込んだお庭ではなく、植物の魅力を活かして作り上げる「育つお庭」です。雑木や山野草、果樹を取り入れた庭は、自然と調和し、時間の経過とともに表情を変え、飽きのこない美しい空間を提供します。
このようなお庭は、ただの「おしゃれ」を超えて、家と庭が一体となり、育つ過程を楽しめる魅力的な場所になります。植物が育ち、変化することで、季節ごとに新しい発見があり、毎日が新鮮に感じられます。自然素材や植物で作られた庭は、時間とともに成熟していき、どんどん味わい深く、愛着がわいてきます。
また、フェンスやゲートは必要に応じて設置しますが、私たちのデザインでは、できるだけ自然な美しさを活かし、人工的なものを最小限に抑えることを心がけています。こうすることで、より一層「おしゃれ」と感じていただける空間が実現できます。
もちろん庭は見た目が良いだけではありません。温度や湿度などにも影響があります。
カスケの家は性能・構造・デザインが良いバランスだと思います。
おしゃれな外構と庭の基本要素
「おしゃれ」と聞くと、流行に敏感なデザインや、目を引く装飾を思い浮かべることが多いかもしれませんが、この言葉には実はもっと深い意味が込められています。もともと「おしゃれ」は「洒落る(しゃれる)」という動詞に由来し、「洗練された」「軽やかで優雅」という意味がありました。今日では、流行を意識しつつも、自己表現を大切にするデザインとして使われることが多いですが、その語源には常に「本質的な美しさ」を追い求める意味が込められているのです。
私たちが提案するのは、長く愛され続けるお庭です。流行を追うことなく、飽きが来ない庭づくりを目指しています。植物たちが育ち、変化する庭は、季節ごとに新しい魅力を見せてくれるため、時間をかけて成長を楽しむことができます。雑木や山野草、果樹を取り入れた自然なデザインは、年月とともにその美しさが深まります。自分で植えた植物の成長は本当に楽しみです。大人も子供に戻ったように開花や新芽を探します。
また、素材選びも重要です。土や砂利、必要な場所へのみコンクリートを使うことで、過度に人工的にならず、庭に温かみと自然との調和をもたらします。このように、おしゃれとは流行に流されることではなく、自分を表現する事とすると、お庭でおしゃれするって、洋服選びみたいで楽しいですよね。そこまで簡単に木は植えかえれませんが、一年草とかの草花は簡単に植え替え出来ます。種とか植えれば、数百円でおしゃれできますね。おしゃれな人はお庭造りましょう。老後の楽しみではなく、老後まで楽しめますよ。
デザイン性を高める植栽の選び方
お庭をおしゃれに見せるためには、植栽の選び方が大切ですが、DIYでも簡単に取り入れられる方法で自然な雰囲気を作り出せます。好きな植物を選んで植えることが一番大切です。私たちが好きな植栽の一部を紹介します。雑木や山野草を取り入れると、庭全体が調和し、季節ごとの変化を楽しむことができます。雑木は、「ぞうき」と読み、日本のその辺の山に生えている木です。山野草は、「さんやそう」と読み、これもその辺に生えている草花です。
まず、雑木については、アオダモ、アオハダ、ヤマコウバシ、ソヨゴ、エゴノキ、そしてナツハゼがオススメです。これらは育てやすく、四季折々の美しい変化を楽しむことができます。
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アオダモは春に白い小さな花が咲き、秋には鮮やかな黄色の葉が特徴です。新緑も美しく、庭に明るさを加えます。
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ヤマコウバシは、濃い緑の葉を持ち、秋に黄葉し、葉が落ちにくいのが特徴です。冬でも枯れ葉が落ちずに残るので、寂しい冬に少し彩を加えます。
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ナツハゼは赤い実をつけ、美しい葉色を楽しめます。また、実が鳥たちを引き寄せ、自然な庭づくりにぴったりです。
次に、山野草についても紹介します。スミレ、オダマキ、カタクリ、クロユリ、そしてベニシダなどがオススメです。スミレは春に小さな花が咲き、可愛らしい雰囲気を与えてくれます。オダマキは独特の形をした花が特徴で、鮮やかな色合いが庭にアクセントを加えます。カタクリは春の訪れを感じさせる花を咲かせ、クロユリは珍しい黒紫色の花が特徴です。また、地味ながらベニシダは地面に覆いかぶさるように生え、木の株元や華やかな他の草花を引き立たせる山野草として、庭に彩りを与えてくれます。
これらの植物を組み合わせて、「こうなったらいいな」と思いながら植えていくと、庭に個性が生まれます。思い通りにはなかなかいきませんが、自分で植えるとその過程も楽しいものです。実際、我が家のクロユリは、植えた年の春にグングン伸びて花が咲き、子供と一緒に毎日見て楽しみました。途中で折れてしまったものの、まだ花がついていたので、それを花瓶に入れて部屋に飾り、さらに楽しみました。でも、しばらくして、「なんだかこの家最近臭いな」と思い出し、原因がクロユリだと気づきました。私の子供たちには、それがおかしくて楽しい思い出になりました。
2年目には芽が出ませんでしたが、来年また芽が出ることを楽しみにしています。
デザインというと、難しそうなのですが、気に入った木や草花を植えると大丈夫です。木が全くないとかっこよく作った家ほど、かわいそうです。私たちの新しい規格住宅、Eaves軒庭には、雑木と山野草がよく合います。優しくてそっけなくて素朴なお庭が、心地良いと思っています。対して、オージープランツや、あまりに鮮やかな花や木は合わせにくいと感じています。アメリカっぽいカリフォルニアテイストみたいな家には合うと思います。
素材と色の組み合わせ方
お庭をおしゃれに見せるためには、素材選びと色の組み合わせがとても重要です。これらは、庭全体の雰囲気を決めるだけでなく、空間をより魅力的に見せるための大きなポイントになります。特に、外構や庭をDIYで作る場合、シンプルでありながら自然に調和した素材と色を選ぶことで、素敵な仕上がりが実現できます。私たちが好きなお庭にはシンプルなお色味の建物が、相性が良いです。
外構で使う素材の特徴
外構デザインにおいて、素材の選び方は庭や家の印象を大きく左右します。素材によって、庭が持つ雰囲気や機能性が決まりますので、用途や美観を考えた選択が重要です。ここでは、代表的な外構素材の特徴を簡単にご紹介します。
1. 木材
木材は、温かみと自然な風合いが魅力の素材です。ウッドデッキやフェンス、ゲートに使用されることが多く、ナチュラルで落ち着いた雰囲気を作り出します。また、耐久性が高く、適切にメンテナンスすれば長年使用できます。木材を使うことで、温かみのある自然な庭が作れるため、シンプルで素朴な庭にぴったりです。
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特徴:自然素材で温かみがあり、調和の取れた空間に。
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注意点:紫外線や湿気に弱い部分もあるので、定期的なメンテナンスが必要です。
2. 石材
石材は頑丈で耐久性に優れており、長期間美しい状態を保ちます。庭の小道や花壇、壁などに使用されることが多く、重厚感があるため、高級感を与える素材でもあります。石の色味や質感によって、庭全体の印象が大きく変わるので、色選びにも工夫が必要です。
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特徴:長持ちし、重厚感があり、シンプルでも高級感を感じさせます。
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注意点:価格が高めになる場合があり、設置に手間がかかることがあります。
3. レンガ
レンガは、クラシックでありながらも、どんな庭にも合う万能素材です。小道や壁、花壇など、さまざまな場所で使われることが多く、温かみと親しみやすさを兼ね備えています。レンガの色合いは、赤みやオレンジ色、ベージュなどがあり、庭に柔らかい印象を与えることができます。
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特徴:親しみやすく、温かみのある外観が魅力。
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注意点:設置時に隙間が空いてしまうことがあるため、しっかりと施工する必要があります。
4. コンクリート
コンクリートは、丈夫でメンテナンスが少なくて済む素材として人気です。特に駐車場やアプローチに使用されることが多く、耐久性と機能性に優れています。また、デザイン性が高いコンクリート製のパネルやタイルを使うことで、モダンで洗練された印象を作り出すこともできます。
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特徴:耐久性に優れ、メンテナンスが少なく、機能的。
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注意点:無機質に見えがちなので、温かみを持たせるために植物や他の素材との組み合わせを工夫すると良いでしょう。
5. 砂利
砂利は、軽やかでナチュラルな印象を与える素材です。庭の小道や駐車スペース、花壇などに使われ、簡単に設置でき、手軽に自然な雰囲気を作り出せます。砂利は、さまざまな色や形があるため、庭の雰囲気に合わせて選ぶことができます。
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特徴:ナチュラルで軽やかな印象を作り、設置が簡単。
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注意点:歩きやすさを考慮した選定が必要です。定期的に敷き直す必要がある場合もあります。
6. アルミ
アルミは、軽量でありながら非常に強度が高く、耐久性に優れた素材です。特に、フェンスやゲート、カーポート、バルコニーなどの外構に使用されることが多いです。アルミは、錆びにくく、長期間美しい状態を保つため、メンテナンスが少なくて済む点が大きな利点です。
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特徴:軽量で耐久性が高く、錆びにくい。シンプルでモダンな印象を与える。
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注意点:デザインが単調になりがちなので、他の素材や植物と組み合わせてアクセントを加えると良いでしょう。
私たちが作りたいのは、人や木、虫、鳥などが共存する自然な庭です。そのため、外構はシンプルで主張しない素材を選びます。地面には土、砂利、コンクリートを使い、自然な雰囲気を大切にします。ポスト等ははシンプルなデザインにし、目立たないように設置。カーポートは基本的に不要だと考えています。
木や草花、野菜を地面に植え、育っていく様子を楽しむことが庭の魅力です。その他の要素はシンプルに保ち、自然と調和した空間を作りたいと考えています。
実例から学ぶおしゃれな外構と庭
おしゃれな庭というと流行り廃りなんでしょうね。昔の庭は、松の木、梅の木、桜の木等が流行っていたのでしょうね。今でも素敵です。植栽をメインにしたお庭は、流行り廃りが無いように思います。
成功するためのポイント
おしゃれで自然な庭作りを成功させるためには、いくつかの重要なポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、庭づくりがうまくいくための具体的なアドバイスをご紹介します。
1. シンプルな素材選び
庭に使う素材は、シンプルで自然なものを選びましょう。過度に人工的な素材を使うと、庭全体が重くなりすぎてしまうことがあります。木材や石材、砂利などの自然素材を組み合わせると、庭全体が柔らかく、優しい印象になります。
2. 植物選びの工夫
植物は庭の中心的な要素ですが、選び方に工夫が必要です。雑木や山野草など、地域に適した植物を選ぶと、手入れも少なく、育ちやすいです。アオダモやナツハゼ、ソヨゴなど、四季折々に変化を楽しめる植物を取り入れることで、庭全体が自然に調和します。また、木だけを植えても少し寂しいです。ホームセンターや園芸店で、草花を植えましょう。山野草が自然な色味でお勧めですが、お好きな植物で構いません。ブッドレアなんていう植物は、バタフライブッシュと呼ばれていて、蝶を呼ぶ花を咲かせます。お子様が喜ぶかもしれませんね。
3. 過度な装飾を避ける
シンプルでナチュラルな庭を作るためには、装飾を控えめにすることが大切です。過度にデコレーションを施すと、植物の美しさが引き立たなくなります。自然素材を使って、植物を中心にしたシンプルなデザインを心がけることで、庭全体が落ち着いた雰囲気になります。
4. 成長を楽しむ
庭作りで最も大切なのは、植物の成長を楽しむことです。庭に植えた植物が成長する様子や、季節ごとの変化を観察することが、庭づくりの楽しみのひとつです。植物が育つ過程を見守り、その成長に合わせて庭の手入れを行うことで、より深い愛着が湧いてきます。
5. 時間をかけて育てる
庭づくりは一度で完璧に仕上げるものではありません。時間をかけて植物を育てることで、庭が成熟し、美しく変化していきます。最初はシンプルなデザインでも、植物が育ち、季節ごとに変化が加わることで、自然と魅力的な庭が完成します。焦らず、時間をかけて庭を育てることが成功の秘訣です。
これらのポイントを意識しながら庭づくりを進めることで、シンプルで自然な庭が完成し、時間とともに成長する美しい空間を作り出すことができます。成功のためには、まずはシンプルに、そして植物と一緒に成長していくことを楽しむことが大切です。
失敗しないための注意点
庭づくりで大切なのは、住む人の希望を自然に反映させたストーリーを描くことです。どんな庭にしたいか、どんな風に過ごしたいかを考え、そこからイメージを膨らませてみてください。
たとえば、「この木の下で子どもが遊んでいるのを、デッキに座って見守る」というイメージを持ってみましょう。その木は、春になると蝶が舞い、風に揺れる葉音が心地よい。そこには、庭で遊ぶ子どもを見守る母親がいて、日が沈む頃には、家族みんなでその木の下で夕涼みをする…実際は夕涼みまではしませんよね?それでも良いんです。そんな小さな日常のシーンを思い描きながら庭を作ると、自然と心地よい空間が生まれます。
庭を作るときは、まずそのストーリーを思い浮かべて、どんな場所でどんな時間を過ごすのかを考えてみましょう。それが決まったら、次はそのイメージに合った素材や植物を選んでいくだけです。たとえば、温かみのある木材や、子どもが触れても安心な草花を選ぶことで、そのストーリーにぴったり合った空間ができていきます。
難しいことは考えなくて大丈夫。自分や家族がどんな風に庭で過ごしたいかを思い描き、それをストーリーとしてつなげていくことで、自然とその場所にぴったりな庭ができあがります。ストーリーがあると、お庭を造るのもお手入れも楽しくなります。ストーリーの変更もありです。だから失敗しません。
プライバシーとセキュリティを考慮したデザイン
プライバシーとセキュリティは、一見相反する要素ですが、工夫次第で両立させることが可能です。プライバシーを守るためには外から見えにくいようにする必要がありますが、セキュリティ面では逆に外から見えるようにすることが大切です。これらの相反するニーズをうまく解決するための方法をいくつか提案します。もちろん、防犯カメラや防犯ガラスなど、必要な場合は設置すれば良いと思います。
1. アイストップを使ったプライバシーとセキュリティの両立
アイストップとして、庭木を使うことで、外からの視線を遮りながら、不審者が隠れる場所を作らないことができます。例えば、背の高い木や常緑樹を、通り側に植えることで、庭が完全に見えないようにしながらも、枝葉がゆっくりと成長して視線を遮り、同時にセキュリティ面でも「隠れ場所を作らない」バランスが取れます。
2. 窓の真正面に目隠しフェンスを設置
家の中が丸見えにならないように、特に窓の真正面に目隠しフェンスを設置する方法です。フェンスの高さを調整して、外部から家の中が見えないようにし、プライバシーを守ります。フェンスのデザインや色を工夫すれば、家全体の外観を損なうことなく、セキュリティとプライバシーを守ることができます。
3. 高低差を活かした植栽による視線コントロール
庭の高低差を活かして、植物や木を配置することで、視線を自然に遮ることができます。例えば、庭の手前に低い植物を、奥に背の高い木を植えることで、外からの視線をカットし、庭に入る視覚的な障壁を作り出せます。この方法で、プライバシーは守りながら、セキュリティ面でも不審者が隠れにくくなるようにします。
フェンス及びゲートの設置
フェンスやゲートは、プライバシーの確保やセキュリティ強化、敷地の境界を明確にするために有効な手段です。特に都市部では、隣家との境界を作るために役立ちます。デザインによって、庭に安心感を与え、プライベートな空間を作ることができます。
しかし、私たちが理想とする庭では、庭木や低い生け垣でフェンスやゲートの役割を果たし、居心地の良さを大切にしています。過度な囲い込みは庭を窮屈に感じさせるため、必要な場所のみフェンスやゲートを設けることで、開放感を保ちながらプライバシーを守ります。例えば、常緑樹や背の高い植物を使うことで、視線を遮りつつ、リラックスできる空間を作り出すことができます。
照明設計のポイント
庭や外構のデザインにおいて、照明は単に視界を確保するためだけでなく、空間の雰囲気を作るためにも重要な役割を果たします。正しい照明設計は、庭を美しく演出し、夜の時間も快適に過ごせる空間に変えることができます。以下は、照明設計のポイントです。
1. 照明の種類を使い分ける
照明にはさまざまな種類があり、目的に応じて使い分けることが大切です。
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アクセントライト:特定の植物やオブジェクトを強調したい場合に使用します。例えば、背の高い木や特徴的な花壇にスポットライトを当てることで、夜間に美しい影を作り出します。
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パスライト:庭の小道やアプローチを照らすための照明です。暗い夜道でも安心して歩けるよう、足元を柔らかく照らします。
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セキュリティライト:庭の出入口や敷地の境界付近に設置することで、防犯対策になります。センサー付きのライトを使うことで、動きを感知して点灯するようにするとさらに効果的です。
2. 光の強さと位置を調整する
照明が強すぎると、目に負担がかかるだけでなく、庭の雰囲気を壊す原因にもなります。逆に、暗すぎると、安全性の低下や視覚的な不安感を引き起こすこともあります。光の強さと位置を調整し、心地よい明るさを確保しましょう。
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光源の位置:光を下から上に当てることで、植物やオブジェクトの美しい影を作り、立体感を演出します。逆に、上から下に照らすことで、柔らかな雰囲気を作ることができます。
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調光機能:照明に調光機能を取り入れることで、時間帯やシチュエーションに応じて明るさを調整できます。
3. LED照明の活用
LED照明は、省エネで長寿命、そして環境にも優しいため、現代の照明設計において主流です。また、温かみのある電球色のLEDを選ぶと、庭全体に柔らかい雰囲気を作り出し、リラックスできる空間になります。
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メリット:省エネで長寿命、調光可能で、設置場所も選ばない。
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注意点:あまりにも多くの光源を使いすぎないようにし、自然な雰囲気を大切にしましょう。
4. 全体のバランスを考える
照明は、庭の一部を強調するための道具ですが、全体のバランスを考えて設計することが大切です。部分的に強い光を当てすぎないよう、周囲の暗いエリアとのコントラストを意識しましょう。庭全体を均等に照らすのではなく、特定のポイントを際立たせることで、空間に奥行きやドラマを生み出すことができます。
庭や外構の照明設計は、単に明るさを提供するだけでなく、雰囲気づくりや安全性の向上にもつながります。適切な場所に、適切な強さの光を使うことで、昼間とは違った美しい庭を楽しむことができます。
メンテナンスしやすい庭の作り方
忙しい中でも手間をかけずに美しい庭を維持するためには、メンテナンスしやすい庭づくりが重要です。手間がかからず、長期的に楽しめる庭を作るためのポイントをご紹介します。
ローメンテナンスプランツの選定
庭木を選ぶ際、成長速度が遅い種類の木を選ぶと、頻繁に剪定する必要がなく、手間が省けます。特に、アオダモやナツハゼなど、ゆっくりと育つ木を選ぶことで、庭の形を保ちやすく、手入れの頻度が少なくて済みます。また、成長が遅いため、庭の他の植物とのバランスも取りやすく、長い目で見て管理が楽になります。
灌水システムの導入
庭に植えた植物が健康に育つためには、適切な水やりが必要ですが、手間を減らすために灌水システムを導入するのも一つの方法です。自動で水やりができるので、日々の手間が省け、効率的に水分を供給できます。
季節感を取り入れたデザイン
庭をより魅力的にするために、季節感を取り入れたデザインが重要です。季節ごとに異なる美しさを楽しめるように、庭のレイアウトや植物を工夫することで、1年を通じて楽しめる空間を作ることができます。
四季を感じる樹木と花の選び方
四季折々に楽しめる植物を選ぶことで、庭全体に変化を持たせることができます。例えば、春に咲くスミレやチューリップ、夏にはラベンダーやひまわり、秋にコスモスや紅葉、冬に常緑樹を使うことで、1年を通じて庭の美しさを楽しめます。多季節の植物を取り入れることで、季節ごとの変化が庭に豊かな表情を与えます。
季節ごとの手入れ方法
庭の手入れは、季節ごとに適切なタイミングで行うことで、美しい庭を維持できます。基本的に、落葉樹と常緑樹で手入れの時期が異なりますが、草花に関しては、気づいたときに軽く手入れをする程度で十分です。
1. 冬:落葉樹の選定
冬は、落葉樹の選定に最適な時期です。葉が落ちて枝が見やすくなるので、枯れた枝や不要な枝を取り除き、すっきりと整理します。これにより、翌春に新しい成長を促進できます。
2. 春:常緑樹の選定
春は、常緑樹の選定がベストタイミングです。新芽が出る前に古い枝を剪定し、風通しを良くすることで健全な成長をサポートします。常緑樹は春に成長が始まるので、遅すぎずに剪定を行うのがポイントです。
3. 草花:気づいたときに適当に手入れ
草花は、特に決まった時期に手入れをする必要はありません。枯れた花を摘むや雑草を抜くなど、気づいたときに軽く手を加える程度で十分です。これで十分、庭が美しく保たれます。
4. 水やりと肥料
水やりは、乾燥しやすい時期や新しい植物を植えた際に特に重要ですが、必要なときにだけ行うようにします。基本的に、土の状態を見て適度に水を与えることがポイントです。
肥料に関しては、必須ではないと思っていますが、植物が元気に育つことを重視する方は、適量の肥料を使っても良いでしょう。多くの植物は、土の栄養が十分であれば肥料なしでも育ちますが、気になる方は春か秋に軽く施肥しても問題ありません。
家との一体感を持たせる方法
庭と家の一体感を持たせるためには、外構デザインと家の外観の調和を意識することが大切です。建物の素材や色を参考にし、庭の植物や外構を選ぶことで、家と庭が一体となり、統一感のある空間を作り出すことができます。この調和を保つためには、細かな部分に気を配りながら、視覚的な連続性を持たせることが重要です。
次に、庭と家を一体感のある空間にするための具体的な方法を見ていきましょう。これらのポイントを取り入れることで、庭と家が自然に繋がり、快適で魅力的な空間が生まれます。
建物と庭のコーディネート
建物の外壁の色や素材に合わせて庭をデザインすることで、建物と庭が一体感を持った空間になります。例えば、ガルバニウム鋼板のシルバーや焼杉といった素材を使い、庭の小道やデッキをその素材に合わせて選ぶことで、庭全体が家と調和した印象を与えます。
視覚的連続性を持たせる配置
庭のレイアウトを工夫することで、室内と庭を繋げる視覚的な連続性が生まれます。例えば、家の窓から見える場所に小道や植物の配置を工夫し、屋内外が自然に繋がるようにすると、視覚的に庭が延びる感覚を楽しめます。
室内外を繋ぐデザインアイデア
デッキやパティオを家の内外の中間地点に配置することで、室内と外の空間がスムーズに繋がります。例えば、大きな窓やガラスのドアを使い、屋外の景色を室内に取り入れることで、外と内が一体となった空間を作り出します。これにより、庭を屋内の延長として感じることができます。
エコロジカルな外構と庭のデザイン
庭の温度を下げることは、快適な環境を作るためにとても大切です。特にバーベキューをする時など、庭でのアウトドア活動をもっと楽しくするためにも、土の温度上昇を抑えることがカギとなります。
1. コンクリートやアスファルトと自然素材の温度比較
コンクリートやアスファルトは熱を吸収しやすく、日中は50〜70℃にまで温度が上がることもあります。これらの素材は熱を蓄え、夜間に放出するため、ヒートアイランド現象を引き起こします。
一方、草木や自然素材(木材、芝生など)は、太陽の熱を吸収することが少なく、30〜40℃くらいに保たれます。植物は蒸散作用によって周囲の温度を下げるため、庭に植えられた草や木が、バーベキューのときに涼しく感じる空間を作り出します。
2. 草木の蒸散作用
草や木は、蒸散作用を通じて水分を放出し、その過程で周りの温度を下げます。この作用によって、バーベキューや庭での集まりを行う際に、涼しく快適に過ごすことができます。特に、木陰ができる低木や高木を使うと、庭全体の温度を穏やかに保つことができます。
3. 樹木や低木の配置(木陰の温度)
樹木や低木を適切に配置すると、日陰ができ、土壌の温度が上がりにくくなります。特に葉が茂った木々は、強い日差しを遮り、木陰に入ると温度が10〜15℃も低く感じることがあります。これにより、バーベキューやアウトドアをする時に涼しく過ごせる環境を作ります。木陰があれば、直接の太陽光を避けて、快適な温度で活動できます。
4. 自然素材の使用
コンクリートやアスファルトは、熱を吸収しやすく、夏はすごく熱くなるけれど、自然素材(木、芝生など)を使うと、庭の温度が安定して、涼しく感じます。これにより、バーベキューやガーデンパーティーをする際に、過ごしやすい環境を作ることができます。
参考文献
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環境省「ヒートアイランド現象に関する技術ガイドライン」
都市部のアスファルトやコンクリートがどのように温度を上げ、自然素材がどれだけ温度抑制に役立つかについて紹介しています。
ヒートアイランド現象に関する技術ガイドライン(環境省) -
東京都市環境研究所「都市のヒートアイランド現象とその対策」
アスファルトやコンクリートの温度の変化と、それに対抗するための緑化の効果について解説されています。
東京都市環境研究所
自然素材と再生可能エネルギーの活用
庭づくりにおいて、自然素材や再生可能エネルギーを取り入れることは、環境にやさしいアプローチを実現するための大切な要素です。
1. 自然素材の使用
庭のデザインで使用する素材は、できるだけ自然素材を選ぶと、環境にやさしい庭が作れます。例えば、木材や石、砂利などは、リサイクル可能で、環境負荷を最小限に抑えることができます。また、これらの素材は見た目にも温かみがあり、自然な雰囲気を作り出します。
2. 再生可能エネルギーの活用
庭に再生可能エネルギーを活用することも、エコロジーなデザインの一環です。例えば、太陽光パネル付きのスポットライトを設置して、庭の照明に使う事も出来ます。雨水タンクの利用や、コンポストに落ち葉や残飯を入れて堆肥化するのも良いです。
環境に優しいデザイン
私たちは、庭の中に家庭菜園を作る際に、協生農法に注目しています。協生農法とは、異なる種類の植物を一緒に育てて、お互いに助け合う方法です。この方法を取り入れることで、自然に優しい庭作りができ、化学肥料や農薬を使わずに、植物を育てることができます。
例えば、トマトとバジルを一緒に育てると、バジルがトマトの害虫を防ぎ、トマトの成長を助けてくれるんです。ニンニクやマリーゴールドを一緒に植えると、害虫を遠ざける効果もあり、自然の力を活かして育てることができます。
また、家庭菜園には雑木や花を加えると、小動物や虫たちが集まり、ポリネーター(蜂や蝶など)が庭を訪れるようになります。これらの虫たちが植物の受粉を助けてくれ、庭全体が生き生きとした環境になります。
私たちはこのように、協生農法を取り入れることで、生物多様性を守りながら、持続可能な庭作りを実践しています。
まとめ
私は2年前に家を建てました。奥さんの両親に土地を譲って頂きました。建物の敷地とその隣の畑です。畑と言っても耕作放棄地のような土地で、何も手入れせずに雑草だらけの土地でした。この土地の雑草をどうやって駆逐するかと考えていました。周りも畑なので、除草剤は派手には撒けない。草刈りをする暇もあまりない。そこで防草シートを張っていこうと思いました。いくらか張り終え、土が消え真っ黒な土地になり、気持ち悪かったです。グランドカバープランツなども植えてみたりして、色々やってみました。畑もやってみました。YOUTUBEなどで研究していると、協生農法という農法に行きつきました。
鳥取砂丘で、農薬も土すら持ち込まず、種と苗だけで、一年で収穫できる野菜が出来るという動画でした。衝撃ですが、嘘くさいとも思いました。さらに色々見てると、ソニーがこの農法を提唱しているという事実に行きつきました。ソニーが言ってるんなら本物だというわけではないのですが、すごく簡単なので試しにやってみようと思い始めました。この2月くらいから、畝を造ったり、種を調べたりしました。雑草対策に関係ないように思いますが、あるんです。山の木の根元ってそんなに草生えてないんです。日が当たらないからなんです。庭木でいきなり森は作れませんが、草の下も同じです。あんまり生えないんです。雑草が生える前に、植えてしまえばいいのです。とはいえ、100坪はある土地全てに植えれません。1.5m程の畝の所のみ8カ所くらいですね。その後も研究していくと、どうやら生えてもいい雑草もあることが分かりました。例えばクローバー(シロツメクサ)は、植物の育成に必要な窒素を空気中から土壌に取り入れる優秀な雑草です。必要なんです。他にもオオイヌノフグリ、ホトケノザ、セイタカアワダチソウ・・・等々草の名前を覚えてしまい雑草という言葉を使う回数が減ってきました。
そしてつい先日ですが、草刈り機で高刈りした後、離れて庭の全景を見ると、すごくきれいなんです。果樹と野菜と雑草の景色です。草刈りなんですが、美容師とかそういう気分になりました。家の周りは手入れほぼしてないのですが、手間のかかる庭も楽しいです。もちろん協生農法で採れた野菜もおいしいです。雑草と見分けがつくか心配していましたが、分かります。おそらく雑草は食べてないはずです。農薬や堆肥などなくても育ちます。私の畑は赤土といって、そんなに栄養の豊富な土ではありません。それを植物やミミズやもっと小さな微生物が良い土に変えてくれるんです。実際真っ赤な土が、草の根の周りは黒く変わるんです。面白いですよ。野菜造りも面白いのですが土づくりが面白いです。
周りの農家さんには内緒でやってます。でも、バレてるみたいで、堆肥あるから、いつでも持って行って言われました。ありがとうございますとは、言っておきました。
なんで堆肥が良くないかというと、野菜は堆肥を入れると甘えるんです。ファイトケミカルというと聞き覚えがないと思いますが、「ポリフェノール、βカロテン、リコピン・・・」というと聞いたことがあると思います。これらの相称がファイトケミカルだそうです。ファイトとついてます。野菜になぜこのファイトケミカルがあるかというと、ファイトですので、野菜が土の中で生存競争するために戦うために作られてるのがこのファイトケミカルなんです。
だから、土で良いんです。甘やかすとファイトケミカルが少なくなる。という事らしいです。
一般論は、違うかもしれません。これが全て間違いかも知れませんが、実際、堆肥をまいたときは虫食いだらけだった小松菜が、協生農法の時はそんなに食べられてないんです。
簡単なので、やってみる価値はあります。理論も面白いですしね。