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家を買うタイミングを見極める方法とポイント

2024/07/30(火) 家づくりのこと

私は38歳で結婚し、少なくとも5年間、自分の家を建てる計画をしてきました。とにかく自分の思った通りの家を早く建てたかったです。設計とか建築の仕事をしている人間は、建てたい時がタイミングな人が多いです。正直、無計画です。土地の形状とか道とか、何でもありな感じの人が多いです。自信過剰な所もあり、どんな土地でもいい家が建てれると思ってるんでしょうね。確かにそういう人の家は、良いです。自信のある人の家は、自分の好き嫌いや優先順位がはっきりしていて、良い家が多いです。コンセプトが分かるし、自分と合わないなと思うところを聞いても、なるほどそれならそうかと、明確な答えが返ってきます。ここは失敗したという個所もレベルが高い内容で、失敗とは思えないような内容です。そんな家は輝いてます。

今回は、無計画な我々とは違い、合理的な意味での、理想的なタイミングや注意点を考えてみます。

 

contents

1. 年齢から見る家を買うタイミング

 1-1 20代での購入のメリット・デメリット

 1-2 30代の購入計画とその利点

 1-3 40代以降の購入の注意点

2. 年収から見る家を買うタイミング

 2-1 年収500万円未満の場合

 2-2 年収500万円以上の場合

3. ライフステージから見る家を買うタイミング

 3-1 結婚を機に家を買うタイミング

 3-2 出産を機に家を買う場合

 3-3 子供の進学に合わせたタイミング

 3-4 定年退職前後の購入タイミング

4. 住宅ローンと金利による家を買うタイミング

 4-1 低金利を狙う

 4-2 35年ローンを組むメリット

5. 市場動向から見る家を買うタイミング

 5-1 不動産価格の推移

 5-2 住宅ローンの金利動向

6. まとめ

 

年齢から見る家を買うタイミング

年齢から見る家を買うタイミングについて考えてみましょう。20代の若者にとっては、まだ将来のキャリアやライフプランが不透明かもしれません。この時期には、まず自身の将来の希望やキャリアの方向性を考えることが重要です。30代に入ると、結婚や子育てなど、家庭を持つための準備が進む時期となります。この頃には住宅ローンの返済能力も見えてくるため、家を購入するタイミングを検討することがポイントです。一方で40代以降になると、子育ても一段落し、老後のことを考える方も多いでしょう。この時期には、将来の老後資金や住環境なども考慮して住宅を購入することが重要です。年齢によって変化するライフステージを踏まえつつ、家を買うタイミングを見極めることが大切です。

20代での購入のメリット・デメリット

20代で建てられる方、住宅ローンも長く取る選択肢がありますし、ローンも早く終わりうらやましいです。家は早く建てた方が後が楽でいいなとは思います。実際は27歳以上くらいのお客様が多いかなと思います。20代前半は仕事、結婚と出産などライフイベントが起こってない方が多く、なかなか、建てたいという気持ちになる方が少ないですね。それと、建物の好みは変わります。100歳まで生きるとしたらあと70~80年住む家ですね。因みに私はこのころ、小さな工務店で設計、現場管理をしていました。RC造や鉄骨造とか好きでしたね。どっしりとしっかりとしたデザインが好きで何もないような、都会的で少し冷たい家が好きでした。今も少しそっけない家は好きです。

30代の購入計画とその利点

30代になると、子供が生まれ、職場でも中堅の立場で落ち着いてきたという方も出てきますよね。やはりこの年代の方がお客様の大半です。不動産投資とか、少し違った目線で考えられる方も、いらっしゃいますね。30代の頃、南欧風のデザインや、インダストリアルデザインや、シンプルモダン・・・などたくさんの設計を手掛けたり、設計事務所も経験したので、人の書いたデザインにも触れました。それぞれ良いと思います。結構個性的な振り切ったデザインの会社の設計にも触れました。最初は凄い、かっこいいと思ってました。今でも思います。『図面を書く』とは、ただ線を引いてるわけではなく、納まり、構造、性能、デザインを全て考えながら行う、一番面白くて、一番大変な作業です。お客さんの前で話しているのはその成果物の一塊です。その『図面を書く』の中で繰り返し考えると、この会社の家は年を取ると壊してその年の自分に合うデザインに生まれ変わるんだろうなと思いました。壊すのか、と思いました。私は『壊す』という行為が結構嫌いです。その為にはどうすれば良いか、壊さなくてもいいかっこいい?かっこいいではなく、ここち良いはいつまでもここち良いと、好みが少し変わりました。

40代以降の購入の注意点


40代以降の方が住宅を購入する際には、いくつかの注意点があります。まず、将来の老後資金や健康面のことを考える必要があります。住宅を購入するタイミングで自身の老後資金や医療費のことを考慮し、そのための資金計画を立てることが重要です。
私は40代で家を購入しました。老後や健康面は少し心配です。住宅ローンは35年組むことが出来ました。団体信用生命保険は必須ですね。かなりの安心感です。今まで払った家賃が少しもったいないですね。家の設計の理想像は30代で出来てました。小屋裏エアコン、床下エアコン等知識が快適な空間と広すぎない心地よい空間が 出来ました。

年収から見る家を買うタイミング


家を購入するタイミングを考える際に、重要な要素の一つが年収です。年収が増えると、住宅ローンの返済が可能になるため、家を買うタイミングも変わってきます。住宅ローンを資金にされる方がほとんどですので、皆さまご存じのとおり、年収は高い方が資金をたくさん借りやすいです。ある程度年齢が上の方の方が年収も高いですので、先ほどのテーマと合わせて考えると難しいですね。結論、一概に言わず、人それぞれですね。現在の年収も、もちろん大事ですが、将来の年収も大事です。ローンを組める能力と、払える能力は別です。光熱費、教育費、交際費、趣味・・・皆さんお金の使い方が違います。年収が高くても、お子さんがたくさんいらっしゃって、全員大学までと考えておられたら、家にかけれる費用は限られます。出来れば、ライフプランシュミレーションという、人生のイベントなどライフスタイルから、生涯の収支や貯蓄額を予想してみるご経験をしてみることをお勧めしています。

年収500万円未満の場合

年収500万円未満の場合、家を買うタイミングを見極める際には慎重な検討が必要です。まず、現在のライフスタイルと将来の生活設計をしっかりと考えることが重要です。暮らすための家ですので、無理な買い物はお勧めしていません。暮らしを豊かにする為に建てる家で,高額すぎる家を建てて、貧しい生活をしては、意味がありません。年収500万円未満でも以上でも、コンパクトなお家をお勧めしています。家はご夫婦がずっと住み続ける為と考えると、そんな大きな家は必要無いです。親御さんの援助も事前に確認し、ちょうど良い家を建てるのが良いですね。

年収500万円以上の場合

年収500万円以上の場合、家を購入するタイミングを考える際には、将来の収入安定性や家計状況を十分に考慮する必要があります。まず、収入が500万円以上であっても、将来の収入が安定しているかどうかを見極めることが重要です。コロナ以降、物価の上昇している中で500万円以上ある方でも、安易な無駄に大きな家はお勧めしません。必要であれば仕方がないとは思いますが、なるべくコンパクトな家が良いかと思います。私の家は33坪です。奥様の実家に置いてあったグランドピアノを入れるために、結果的に4坪ほど広い家になったかなと思います。コンパクトな家が良いかなと思います。

ライフステージから見る家を買うタイミング


家を購入するタイミングは、個々のライフステージによっても大きく異なります。若い世代では独立を考える時期や家族を持つ時期など、ライフステージによって購入のメリットやデメリットが異なります。また、子供が独立した後のシニア世代になると、老後の生活設計などが家を買うタイミングに影響を与えます。

若い世代の場合、将来のキャリアプランや結婚、子育てなどのライフイベントに合わせて購入のタイミングを考えます。一方で、シニア世代の方々は老後の生活プランや資産運用の観点から家を買うタイミングを検討することがあります。

どの段階においても、将来を見据えた上での家の購入は重要です。そのためには自分自身や家族のライフステージを考慮し、それに適したタイミングを見定めることが肝要です。

結婚を機に家を買うタイミング


結婚を迎える際に家を買うタイミングは、多くのカップルにとって重要な検討事項です。結婚によって生活スタイルや家計状況が大きく変わるため、これに合わせて住宅を購入することが考えられます。新たな生活をスタートさせるためのホームとしての家を探すことになります。

結婚を機に家を買う場合、夫婦双方の収入や将来の家族計画を踏まえ、ローン返済計画や住宅ローン金利などを考慮する必要があります。さらに、生活環境や通勤時間、子育て環境など、家を購入する場所の環境も検討することが重要です。

結婚を機に家を買う場合は、将来を見据えた段階的なプランニングが求められます。結婚直後から長期的な展望を持って住宅を選び、夫婦の将来の安定を考えた賢明な選択が必要です。

出産を機に家を買う場合

出産を機に家を買う場合、まず考慮すべき点がいくつかあります。まず、子育てをするための環境や子どもが安心して過ごすことができる居住空間が必要です。また、子育てに関連する施設や教育環境なども検討の対象となります。

さらに、出産によって家計に変化が生じることもあります。収入や支出、生活費の変動など、家計の安定性を考慮することも重要です。出産による生活スタイルの変化や将来の家族構成を見据え、それに適した住宅を検討する必要があります。
出産をきっかけに家を建てる方は多いです。私もそのタイミングで実際、動き始めました。賃貸住宅や親との同居から、1人家族が増えると、住んでる所が手狭になりますね。子供の事を考えると家が少し優しくなります。

子供の進学に合わせたタイミング

子供が小学校に入る前に新築を建てたい。これも多いですね。引っ越しで転校になったりするのが、子供がかわいそうですね。このタイミングの場合、注意点があります。家を建てるには結構時間がかかります。一年前・・これは結構、ギリギリになるケースが多いです。2年前、これも土地が出来上がっていない、造成が絡むと、2年以上かかるケースもそんなに、珍しくありません。さらに、建てようと思ったタイミングで住みたいエリアに予算内の物件が運よくあるかどうか?建てたいなと思って、土地の良しあしの勉強をして・・・一生に一度の買い物だし妥協もしたくない・・・となると出来る限り早めに動いた方が良いです。それぞれ、環境が違うので、一概には言えませんが、早めの相談をお勧めします。

定年退職前後の購入タイミング

定年退職前後の購入タイミングを考える際には、まず将来の生活プランを明確にすることが大切です。退職後の生活費や健康・介護のことを考え、住宅環境に求める条件を整理しましょう。
意外とこのタイミングの方もいらっしゃいます。設計してると楽しくなり、うらやましくなる家が出来ます。なぜかというと、住む人も限られてくるので、意見がまとまりやすい、無駄な部屋は要らないのでコンセプトのはっきりした家ができやすいです。

住宅ローンと金利による家を買うタイミング

変動金利が良いか、固定金利が良いか・・・未来の事なので正直どうなるか、はっきりした事は言えませんが、これを機に考えてみることは良いことだと思います。

低金利を狙う

住宅を購入する際に低金利を狙うことは非常に重要です。低金利の時にローンを組むことで、長期的な視点で見ても金利負担が軽減され、借り換えの必要性も減少します。低金利のうちに購入することで、将来の支払いも安定し、家計の負担が軽減されます。

また、現在の金利が低い時期に住宅を購入することで、将来の利益につなげることも可能です。低金利の時期に購入したことで、将来の売却時に利益を上げることができる可能性も考えられます。

35年ローンを組むメリット

住宅ローンの金利は、低い場合が多いです。現金を残しておいて借りられる方も多いです。やはり現金を持ってれば安心ですね。住宅ローン控除など補助金の恩恵も受けれます。

市場動向から見る家を買うタイミング

住宅を購入する際のタイミングは市場動向によっても影響を受けます。市場動向から見る家を買うタイミングについて考えてみましょう。
まず、住宅ローン金利の動向を把握することが重要です。金利が低い時期に住宅を購入することで、長期的な負担を軽減できます。銀行や金融機関の金利の動向をチェックし、適切なタイミングを見計らうと良いでしょう。
さらに、物件価格の動向も注視する必要があります。特定の地域や物件種別によって価格の変動は異なりますが、過去の価格推移や将来の見通しを考慮して、不動産市況を分析することが大切です。
最後に、地域ごとの需要と供給のバランスも重要な要素です。人気のあるエリアや将来性が期待される地域では需要が高まり、価格が上昇する傾向にあります。地域ごとの市場動向を調査し、将来の見通しを踏まえながら、家を購入するタイミングを考えてみましょう。

不動産価格の推移

不動産価格の推移には様々な要因が影響します。まず、過去数年間の不動産価格の推移を把握することが重要です。特定の地域や物件種別によって価格の変動は異なります。過去の価格推移を分析することで、将来の価格の動きを予測する手助けになります。

また、景気や地域の発展状況も価格に大きな影響を与えます。人口増加が見込まれる地域や交通インフラ整備が進むエリアでは価格が上昇する傾向にあります。逆に、過疎化が進む地域では価格の伸びが鈍化することが考えられます。

さらに、新築と中古の価格差や季節による価格の変動も注目すべき点です。一般的に春や秋は物件が多く流通しやすい時期であり、競争も激しくなりがちです。一方で冬や夏は需要が減少し、価格が落ち着きやすい傾向があります。

これらの要素を考慮しながら、将来の価格の見通しを立て、賢い家の購入タイミングを見極めることが重要です。

住宅ローンの金利動向

住宅ローンの金利動向について理解することは、家を買うタイミングを見極める上で重要です。まず、過去数年間の住宅ローン金利の推移を調査しましょう。そのうえで、現在の金利が過去の相場に比べて高いのか低いのかを把握します。
次に、金融機関や銀行が提供する住宅ローン金利の動向を追跡することが重要です。金融政策の変化や景気動向など、様々な要因によって金利は変動します。最新の情報を入手し、将来の金利動向を予測することができると良いでしょう。
また、固定金利と変動金利のメリットやデメリットを比較検討することも大切です。将来的な金利上昇の可能性を考慮して、自身にとってリスクを最小限に抑えられるプランを選択することが賢明です。
これらのポイントを踏まえ、住宅ローンの金利動向を理解した上で、家を購入するタイミングを検討しましょう。

まとめ

私の視点でタイミングを考えてみました。なかなか面白かったです。世代で好みは変わります。私は40代で子供一人のタイミングで、自邸の設計をはじめ、もう一人生まれて、少しプランが変わりました。子供たちを見てると、楽しい家の概念が変わってきます。私のこどもは2階が好きで階段があるだけで遊び場になります。見ていると落ちそうで怖いなと思って手摺を2段つけようかと思ったりもしましたが、意外と大人と同じ高さで大丈夫と思いました。無駄な心配をしていたなと思います。やはり経験すると分かるところが多々あります。かっこよすぎる家も、要らないなとも思いました。お金の勉強をすると無駄なコストはかけたくない、シンプルでチープ気味なデザインで十分だし嫌味がないデザインが良いなと思うようにもなりました。家造りで真剣に考えていくと、住宅作家さんの名作の家に近づいていくなと思いました。設計士は真剣に家の事を考える事が多い職種です。ぜひ最高のパートナーの設計士と出会ってください。