2LDKの平屋は、LDKに加えて寝室や子ども部屋など2つの個室を確保した間取り。夫婦2人暮らしや3人家族にピッタリのサイズです。
平屋の2LDKと言ってもライフスタイルや家族構成によってプランは様々。今回はそんな平屋の2LDKの間取りをご紹介します!
contents |
平屋の2LDKの間取り9選!コンパクトな20坪台からゆったり30坪台まで
特徴の異なる9つの平屋を、坪数別に間取り図とともにご紹介します。
広いリビングや効率的な家事動線、暮らしが整う収納計画や平屋を活かした庭とのつながりなど、家づくりのご参考にご覧ください!
15坪以上20坪未満の平屋2LDK
①コンパクトでムダのない、ミニマムな間取り
延床面積/62.10㎡(18.78坪)
「建坪18坪・平屋建てに家族4人暮らし」をご要望だったお施主さま。敷地に対して斜めに建物を配置。
18坪というコンパクトな平屋ですが、建物を横断する南北の間仕切り壁を「へ」の字にすることで、限られたスペースの中でLDKのみならず、ゆとりのある個々の生活空間を実現しました。
また、高さを有効活用し、ロフトを計画。季節物の家電や洋服など頻繁に使わないものはロフトに収納することで、生活空間をスッキリ保つことができます。
②キッチンが独立したコンパクトな平屋の間取り
延床面積/64.71㎡(19.60坪)
キッチンが独立しているLDKなので、忙しいとものが溢れてしまいがちなキッチン空間になっているので、急な来客があっても安心できる間取りになっています。
また料理好きな方が集中できる空間としても使うことができ、住む方によって様々な使い方をすることができます。
今回の間取りは南北の間口が小さい敷地、また南面に隣家がある想定の間取りになっているので、採光の取りにくい南西に水回りを配置し、LDKをL字型にすることで、LDKに採光が取り入れることができ、なおかつ限られたスペースで明るい庭を確保できている間取りになっています。
20坪以上25坪未満の平屋2LDK
③長方形の平屋の間取り
延床面積/76.18㎡(23.04坪)
長方形の平屋は、一直線のシンプルな形状で、風通しの良い間取り。各部屋が一直線に並ぶことからシンプルな動線を確保できます。
L字型やコの字型などの凹凸がある形状ではなく、四角形というシンプルな形状のため、間取りの自由度が高く、建築コストが抑えられるメリットがあります。
④L字型のゆったりLDKや収納の充実した間取り
延床面積/80.32㎡(24.29坪)
L字型の平屋は、L字の縦部分と横部分で自然にゾーン分けしやすいのがメリット。横のエリアに家族やお客様が集まるLDKスペース、縦のエリアは寝室や水まわりを配置したプライベートなスペースに分かれています。
また、廊下に洗面化粧台が設けられているのでお客様を案内しやすく、生活感の出やすい脱衣室を見られることがないので安心。
ウォークインクローゼットとファミリークローゼットを計画した、収納力抜群の間取りもポイントです。
25坪以上~30坪未満の平屋2LDK
⑤土間スペースと薪ストーブのある平屋の間取り
延床面積/87.77㎡(26.55坪)
ご実家の建て替えを行ったお施主さま邸。玄関から入ると、薪ストーブとオールステンレスのキッチンが一番に目に入る配置。
薪ストーブの横には愛犬のスペースを確保し、薪ストーブ、キッチンを中心に家族が集まる空間を計画しました。
南面に大開口窓を設け、ダイニングやキッチンから思い出の残るお庭を望むことができる間取りとなっています。
⑥庭との一体感を感じる、ドッグランのある平屋の間取り
延床面積/103.30㎡(31.24坪)
広大な土地にデザインされた平屋は愛犬が駆け回れるドッグランスペースが併設されています。LDKの大きな窓は、山の木々と庭で走る愛犬の様子をいつでもうかがえる配置。
またご夫婦それぞれの書斎があり、狭すぎず広すぎない落ち着くスペースを確保。デスクワークはもちろん、読書や趣味を楽しむなど、個々の時間も充実する間取りとなっています。
⑦中庭を囲むコの字型の平屋
延床面積/101.64㎡(30.74坪)
廊下をなくすことでそれぞれの居室の広さを確保した間取り。廊下がないことで冷暖房効率が良くお掃除もしやすくなります。
コの字型の平屋の中庭は、建物に囲まれた完全なプライベート空間。
外からの目を気にせず遊んだり、バーベキューをしたり、プールをしたりと自由に活用できます。中庭を通してその先の部屋を見るため、視線が遠く先に抜け、広さと奥行きを感じることもできます。
また子ども部屋は、将来仕切って2部屋としても使えるよう扉を2箇所に設置。2LDKから3LDKへと変化する可変性のある間取りとなっています。
30坪以上~35坪未満の平屋2LDK
⑧ふたりの時間もそれぞれの時間も楽しめる、正方形の平屋の間取り
延床面積/109.30㎡(33.06坪)
3帖の畳コーナーのある趣味部屋は、趣味を楽しんだり、ゲストルームにもなる空間。LDKではご夫婦で映画や食事を楽しみ、洋室では趣味を楽しむ。
ご夫婦一緒の時もそれぞれの時も充実した時間が過ごせる平屋の間取りです。
33坪という広さを活かし、廊下やトイレ、洗面など通常よりもゆとりのある広さを確保しました。
⑨居心地の良い隠れ家のある平屋の間取り
延床面積/116.84㎡(35.34坪)
家族用玄関と来客用玄関の動線を分けた間取り。さらに家族用玄関からはパントリーへ行く動線と、洗面室につながる動線があり、買い物後の収納がしやすく、帰宅後の着替えや手洗いも動線上で済ませることができます。
35坪という広さを活かし、室内干しスペースも確保。パントリーやシューズインクローゼットなど、収納も充実した間取りです。
またLDKの一角には2.5帖のヌック(居心地のよいこじんまりとした小さなスペース)を設計。家族と同じ空間にいながら、テレビを見ている人、読書をしている人、食事を作っている人など、各々が別のことをして過ごしながらもほどよい距離感で過ごすことができます。
平屋で2LDKの間取りにするときの土地面積の目安
15坪~30坪台の2LDKの平屋を9つご紹介しましたが、2LDKの平屋を建てるためにどれくらいの広さが必要でしょうか?
土地の広さは、ゆとりある生活空間を確保するためのカギとなります。また、地域ごとの建ぺい率を踏まえて計画することで、理想的な間取りが実現しやすくなります。
2LDKの平屋の場合、延床面積は約50㎡~100㎡が一般的です。そこに加えて、駐車スペースや庭などの屋外スペースも考慮すると、敷地面積は最低でも100〜150㎡が目安とされています。
建ぺい率は、敷地面積に対してどのくらいまで建物を建ててもいいのかを示し、その建ぺい率が計画に大きく影響します。
例えば60%の建ぺい率で100㎡の土地を持つ場合、建物の占有面積は最大60㎡までとなります。この制約を守りながら、リビングや寝室の配置、また庭などバランスよく設計することが大切です。
平屋で2LDKの間取りを考えるときのポイント7選!
平屋住宅は、階段のない暮らしや、ワンフロアで一体感のある空間づくりができるため、幅広い世代に人気があります。
特に、2LDKの間取りは夫婦やファミリー、シニア世代の方にとってちょうど良いサイズです。ここでは、平屋で2LDKの間取りを考える際のポイントを7つご紹介します。
①家事動線をスムーズにする
階段の上り下りがないワンフロアの平屋は、移動距離が短く効率的な家事動線をつくりやすいのが特徴。比較的コンパクトな2LDKの間取りなら、家事動線も生活動線も、工夫次第でスッキリコンパクトにまとめることができます。
例えば、浴室、トイレ、洗面所といった水まわりを一箇所にまとめることで、動線が効率化され、掃除や家事の負担も軽減されます。
また、キッチンから洗面脱衣室が近い位置にあると、料理をしながら洗濯するなど「ながら家事」が可能になり、時短につながります。
ご自身が一番作業しやすい動線をイメージし、間取りを考えてみましょう。
②使いやすい収納スペースを設ける
「収納をとりすぎて生活スペースが狭くなってしまった…」とならないよう、2LDKの平屋では収納スペースを効率的に設けることが大切です。
収納する物の量や大きさ、使用頻度や使用場所などを踏まえ、日常生活で使いやすい収納を確保します。限られたスペースの中で収納の配置を工夫することで、部屋がすっきりと片付きます。
③小屋裏収納やロフトを設ける
上記の収納スペースを確保するためには、平屋ならではの天井高を活かした、小屋裏収納やロフトを設けるのもおすすめです。
使用頻度の少ない季節家電や洋服などをしまえば、その分、居室スペースがスッキリ片付きます。
④廊下を減らし生活スペースの広さを確保する
平屋で2LDKの間取りを希望される場合は、廊下をなくすもしくは、最小限にすることで、生活スペースの広さを確保するのも一つの方法です。
廊下は人が通るためだけのスペースなので、可能な限り減らし、その分をリビングやダイニングなどの生活空間に充てることで、限られた面積の中でも広がりを感じられる住まいを実現できます。
またリビングを中心に各部屋につながる間取りにすれば、廊下がほとんど不要になるだけでなく、家族の顏が自然と見える間取りになります。
⑤家族間のプライバシーを確保する
2LDKの平屋の間取りはワンフロアで家族のコミュニケーションが取りやすいというメリットがありますが、その分家族間のプライバシーにも配慮することが大切です。
コンパクトな間取りでは部屋同士の生活音が気になるかもしれません。居室と居室の間にクローゼットなどの収納を設けたり、LDKと寝室の距離をなるべく離したりするなど、間取りの工夫がおすすめです。
また、リビング一角に和室やヌックを設けるなど、ゆるやかに区切る場所を設けるのもおすすめです。
⑥庭やウッドデッキを活用する
平屋ならではの魅力として、家と庭の一体感を感じられる空間づくりがあります。
リビングやダイニングから直接アクセスできるテラスやウッドデッキを設けると、家の内と外に一体感が生まれ、面積以上の広さを感じられる空間になります。
⑦ライフスタイルの変化を想定する
平屋の2LDK間取りを考える際には、将来的なライフスタイルの変化を見越して設計することも大切です。
家族構成やライフスタイルの変化によって、住まいに求める機能やレイアウトの柔軟性が必要になるかもしれません。そこで、長く快適に暮らせるように、将来を見据えた空間設計の工夫がポイントになります。
例えば、仕切りを付けることで1部屋から2部屋になる可変性の間取りにしたり、バリアフリー住宅にしておけば、家族が増えた場合や年齢を重ねた際にも暮らしやすい間取りを実現できます。
自分たちに合う平屋の間取りを見つけるには
今回ご紹介した2LDKの平屋間取りはいかがだったでしょうか?
平屋住宅は、階段のないワンフロアで一体感のある間取りが魅力ですが、その分、限られたスペースをどのように使うかが大切で、自分たちのライフスタイルに合った間取りを見つけるためには、今回ご紹介したポイントをチェックしてみてください。
また、様々なプランニングが可能な注文住宅だからこそ、たくさんのアイデアを貯めていくことで、自分たちに合った間取りを実現しやすくなります。
2LDK以外にもカスケの家では、平屋住宅の実績が多数あります。太陽を味方にしたパッシブデザインや、無駄のないコンパクトな間取り住宅を得意としていますので、家づくりの参考にご覧いただき、理想の間取りをみつけてください!
〈関連記事〉
建坪18坪の平屋住宅。コンパクトでムダのない、ミニマムな暮らし