家を建てるときに迷うのが「トイレに手洗い器は必要か不要ないか」。家族の間でも意見が分かれるテーマです!
以前はタンク部分に手洗いの付いたトイレが一般的でしたが、近年普及しているタンクレストイレだと手洗い器がないためトイレ内に別途手洗い器を設置される方が増えています。
とはいえ、「本当に手洗い器は必要?」「洗面所が近くにあれば困らないのでは?」と考える方もいらっしゃるはず。
この記事ではトイレの手洗い器の後悔しやすいポイントやメリットデメリットを紹介します。「手洗いをつければよかった…」とならないためにも、ぜひご参考にしてみてください。
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トイレに手洗い器なしでよくある後悔
トイレに手洗いを設置しなかった場合どんな後悔があるのでしょうか?
取り付けなかった方の声をご紹介します。
後悔①来客に説明するのが面倒・恥ずかしい
トイレ内に手洗い器がない場合、来客時に不便さや恥ずかしさを感じることがあります。
トイレ内に手洗い器がないと、洗面所を案内することになります。日常的に使う洗面所は、洗面用具や歯ブラシ、化粧品など生活感が出やすいスペースのため来客に見られるのは恥ずかしいと感じる方も多いのではないでしょうか?また、洗面所の場所を毎回案内するのも結構めんどうですよね。。
後悔②2階に水栓がなくて不便
2階建ての場合、2階にもトイレを設置するお家が多いです。
2階のトイレがタンク式のトイレなら手洗い器があり手を洗うことができますが、タンクレスの場合は1階の洗面所まで下りて手を洗う必要があり不便です。
また、トイレ内に独立した手洗い器があると、手洗い以外にも水が使え、1階2階を往復しなくてもいいのでとても便利です。
【2階で水を使う場合】
・簡単な掃除
・加湿器の補水
・観葉植物への水やり
など
後悔③トイレと一体型の手洗い器は使いにくかった
トイレ一体型手洗い器の場合、独立した手洗い器を付けなくても手を洗うことができ省スペースで費用も抑えられるというメリットの半面、タンク上の少し高い位置にあるので、小さなこどもは手が届きませんし、掃除がしにくいというデメリットがあります。
トイレ内に手洗いがある方の中にも、トイレと一体型手洗い器ではなく、独立した手洗い器にすればよかったという後悔もあるようです。
後悔④生理中などで手が汚れた時困る
女性のお悩みとして、生理用品を交換するときに手が汚れてしまう場合があります。
そんな時にトイレ内に手洗い器があればすぐに洗うことができますが、ない場合は困ってしまいますよね。トイレのすぐそばに洗面所があったとしても、洗面所の場合、誰かが使っていたりするため、気を遣わずにサッと手を洗いたいときにトイレ内の手洗い器はとても便利です。
後悔⑤子供が手を洗いづらい
後悔③でも触れましたが、タンク上の手洗い器では小さなこどもは手を洗いづらいです。
足元が不安定で、手が届いたとしてもしっかり洗えていないことも。毎回抱きかかえて手を洗わせるのも大変です。お子さまの身長が伸びるまでは、少し不便さを感じるかもしれません。
トイレの手洗いカウンターを作らない理由は?
トイレの手洗いは必ずしも必要というわけではなく、スペースや間取り、使い勝手なども考慮して必要かいらないかを決めましょう!
手洗いをつくるスペースがない
トイレは階段下のスペースを活用したり、そもそもコンパクトな空間です。
手洗い器を独立して設置しようとすると、それなりに広さが必要なため、空間に余裕があるか、トイレでの動作に無理が生じないかを考えることが大切です。
洗面所に隣接するトイレであれば別に必要ない
間取り的に洗面所にトイレが隣接している場合、すぐに手を洗うことができるのでそれほど必要性を感じないかもしれません。
また、トイレ内の手洗いだとどうしてもボウルが小さかったり、ハンドソープを置く場所がなく水洗いだけになってしまうケースもあります。しっかり手を洗いたいという方は、トイレと洗面所を近くに配置することをおすすめします。
手洗いカウンターの掃除がめんどくさそう
トイレに手洗いカウンターを付けない理由として「掃除がめんどくさそう・・・」というお声をよく聞きます。
掃除を怠ってしまうと水垢、ピンクぬめり、カビなどが発生し、せっかく手を洗う場所なのにかえって不衛生になってしまいます。掃除する場所を1か所でも減らしたいという方は、手洗いカウンターのないトイレがおすすめです。
手洗いカウンターは水が飛び散りやすい
トイレの手洗いカウンターはスペース的にコンパクトなものが多いです。また細長い形状のものが多く、手を洗った時に水が飛び散ることがあります。
手を洗うたびに床に水が飛び散ると、掃除のめんどうさや衛生面が気になるという方もいるのではないでしょうか。
タンク式のトイレを選んだため
タンク式のトイレを設置された場合は、独立した手洗いカウンターは必要ないかもしれません。
タンクスペースが手洗いスペースを兼ねているため、限られた空間でも手洗い機能を設けられ無駄がなく効率的です。最近では水はねが起きにくい深型ボウルの製品も出ていたり、コストを抑えたいという方はタンク式トイレをおすすめします。
トイレに手洗い器なしのメリット
手洗い器から水が飛び散らない
トイレ内の手洗い器は、手洗いボウルが小さいので、どうしても水が飛び散ることが多いです。そのたびに床の拭き掃除は面倒。
しかし、手洗い器がないトイレは、そんな水の飛び散りを気にしなくてすみます。
追加費用がかからない
トイレ内に独立した手洗い器をつける場合、どうしてもその分費用が余分にかかってきてしまいますが、手洗い器がないトイレは、追加費用がかかりません。手洗い器本体の購入費用や水道工事費、配管費用などが発生しないのはもちろん、手洗い器の水漏れなど故障リスクがないのもコストカットにつながります。
掃除箇所が増えない
水まわりの掃除ってやっぱり面倒ですよね。放置していたらすぐに水垢や黄ばみが出てきてしまいます。。一戸建ての場合、アパートに比べるとどうしても広くなる分掃除箇所は増えてしまいます。水まわりだけでも、トイレ・洗面・キッチン・浴室。それに加えて「トイレ内の洗面器の掃除は無理!」という方は、手洗い器なしがおすすめです。手洗い器がない分、便器や床掃除など最低限の掃除で済ませることができます。
場所を取らないのでトイレが広くなる
独立した手洗い器がないトイレは、場所を取らず、トイレが広く使えるというメリットがあります。手洗い器がない分、収納スペースを広く取ることもできます。狭いトイレに手洗い器が付いていると圧迫感がありますが、手洗い器がないだけで広々と感じます。
トイレはコンパクトな空間なだけに、窮屈にならないよう何が必要か優先順位をしっかり検討したいですね。
衛生的
トイレ内に独立した手洗い器があっても、掃除がこまめにできていないと、逆に不衛生になってしまうことも。そういった場合は手洗い器をなしにすることで水まわり掃除が減り、衛生的でキレイなトイレを保つことができます。
トイレ内に手洗い器が必要な人はこんな人
衛生面が気になる
衛生面が気になる方も、できれば手洗い器を設置したほうが良いです。
トイレの外で手を洗う場合、ドアを開けて外へ出なければなりません。そうした場合ドアのぶやスイッチなどいろいろな所を触ることになるので、雑菌が気になる方はトイレ内に手洗いを設置しましょう。
女性でタンポンや月経カップを使用している
女性でタンポンや月経カップを使用している方は、手洗い器の設置をおすすめします。
生理用品を交換する際に手が汚れてしまった場合すぐに手を洗いたいですよね。トイレ内に手洗い器がない場合、トイレを出て洗面所に行かなければならないので不便さを感じでしょう。
小さいお子さんがいる人
小さなお子さんがいる方も、独立した手洗い器の設置をおすすめします。
タンク上に手洗いが付いている場合でも、小さな子ども身長だと届かなかったり、手を伸ばすだけでも大変です。手洗いボウルに手が届いても腕を上げる大勢では、どうしても床や便器に水滴が落ちてしまいます。そういった面でも独立した手洗い器は必要になりそうです。
通常の洗面台は台に乗って手を洗う場合がありますが、トイレの手洗い器はわりと低い位置に設置できるため、子どもでも一人で安全に手洗いができちゃいます。トイレトレーニングの時期にも便利そうですね。
間取りの関係で洗面所が近くに設置できない
洗面所の近くにトイレを設置できない方は、トイレ内に手洗い器が必要だと思います。
間取り上、洗面所がトイレに隣接して設置できない場合もあります。そういった場合は先ほどもお伝えしたように衛生面や利便性の観点から見てもあったほうがよさそうです。
また、来客時にも洗面所を使ってもらう必要があり、家の中を見られることに抵抗がある方は、トイレ内に手洗い器を設けたほうが安心です。
トイレ 手洗いなし・手洗いありの費用の目安は?
手洗い器+タンクレストイレの設置費用・リフォーム費用
【手洗い器+タンクレストイレの設置費用】
給排水と設備品の本体費用
20万円程度
※内装費は含まず
【手洗い器+タンクレストイレのリフォーム費用】
手洗い器新設(配管新設)、便器交換の場合
30~40万円程度
トイレ本体に手洗い器も新たに設置すると割と高価になります。手洗い器を設置するための配管工事や手洗い器自体の費用が追加されるためです。
※これはあくまで一例で商品の選び方や工事の規模により変わります。
手洗い器付きトイレの設置費用・リフォーム費用
【手洗い器付きトイレの設置費用】
設備品の本体費用
15万円程度
※内装費は含まず
【手洗い器付きトイレのリフォーム費用】
便器交換の場合
20~30万円程度
配管工事の費用が省けるため、全体的なリフォーム費用が手洗い器+タンクレストイレよりも安価になります。
トイレ 「手洗いなし」コーディネート実例3選
【事例1】生活の動線上に配置した手洗いスペース
トイレだけではなく、玄関・脱衣室・LDKからも行きやすい場所に配置された手洗いスペース。このお家の洗面器はこの一か所のみ。トイレ後の手洗い、朝の支度、帰宅後の手洗いをすべて兼ねています。収納場所が多く生活感の出るものをは隠しておけるので、来客時にも安心して使っていただけます。
【事例2】あったら便利な2階の手洗い器
2階のトイレ横にコンパクトな手洗い器を設置。トイレ後の手洗いはもちろん、ちょっとした掃除や観葉植物の水やりなど、1階まで下りる必要がないので便利です。
【事例3】手洗い器を外に設けることでトイレ空間を広々活用
手洗い器をトイレ横に設置。玄関にも隣接しているため帰った後の手洗いや来客への案内もスムーズ。洗面化粧台は別であるため歯ブラシや日用品など生活感のあるものがなく、とことんおしゃれにコーディネートすることができます。
トイレ「手洗いあり」コーディネート実例3選
【事例1】ブラックで統一したシックなトイレコーディネート
個性的な手洗いボウルを採用したトイレ。カウンターに置くかたちで設置しトイレのポイントになっています。また、ボウルを設置するところとカウンターのみで使用するところとで天板の幅を変え、空間に広がりが出るよう計画。使いやすさとデザイン性を考慮しています。
【事例2】造作カウンターのあるトイレコーディネート
大きな収納と手洗い器が一体となった造作カウンター。シンクとカウンターがフラットで掃除がしやすく、カウンターにはインテリアを飾って殺風景になりやすいトイレを彩ることができます。便器横は足元が空いているので、ゴミ箱をスッキリとおさめることがきます。ペーパータオルを使う際のごみ箱問題もこれで解決です。
【事例3】将来を見据えたバリアフリーのトイレコーディネート
将来介護が必要になったり、車椅子を使うようになっても使いやすく安全面の配慮がされたトイレ。
手洗い器もシンクの広いものを採用し、誰でも使いやすいものになっています。介護をする際もトイレ内に手洗い器があると便利ですね。
まとめ
この記事では、トイレの手洗いなしの後悔ポイントや手洗い器のメリットデメリットについてご紹介しました。
ポイントをまとめると以下の通りです!
- 2階のトイレには独立した手洗い器があると便利
- 洗面所にトイレが隣接している場合など、間取りによってはトイレ内の手洗い器は不要な場合も
- 小さいお子さんがいる方、衛生面が気になる方は手洗い器の設置がおすすめ
トイレの手洗いは、トイレを使った時以外でも使用用途があるので、費用や掃除が気にならない方やスペースに余裕がある方は、設置されてみてはいかがでしょうか?お家づくりの際はぜひこの記事を参考に、「トイレの手洗いは必要か不要か」ご家族で話し合ってみてください!