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自由設計と注文住宅の違いとメリットデメリットとは?

2025/02/27(木) 家づくりのこと

自由設計と注文住宅の違いとメリットデメリット

自由設計は何でも自由に決めれる設計のように感じますよね。言葉の字面を追いかけるとそうなるのですが、日本で使われてる意味は違う様です。
注文住宅、自由設計とございますが、明確な定義はありません。各住宅事業者、不動産会社が各々の意味で使っています。私が独自に調査し、言葉の意味をお調べしましたので、その内容をご紹介させていただきます。

 

contents

1. 自由設計と注文住宅の違いとメリットデメリット

2. 自由設計とは何か

 2-1 注文住宅の定義

 2-2 注文住宅の自由度

3. 自由設計との違い

 3-1 自由設計の概要

 3-2 自由設計と注文住宅の比較

4. 注文住宅のメリット

 4-1 自由な間取り

 4-2 選択肢の豊富さ

 4-3 個別のニーズに対応

5. 注文住宅のデメリット

 5-1 コストの増加

 5-2 設計の時間がかかる

 5-3 失敗のリスク

6. 自由設計が向いている人

 6-1 バランスの取れた選択肢を望む人

 6-2 設計に手間をかけたくない人

7. 規格住宅という選択肢

 6-2 コストを抑えて最適な間取りを実現できる

 6-2 仕様が決められており短期間で設計が可能

8. まとめ

 

自由設計とは何か

「自由設計」という言葉は、不動産業者がよく使う言葉です。簡単に言うと、家を建てる際に間取りを自由に決められるという意味ですが、これには少し注意が必要です。

建売住宅と対照的に「売建住宅」という言葉もあります。建売住宅は、すでに建物が建っていて、土地とセットで販売されるものです。 購入者は完成した家を選んで購入する形ですね。

対して「売建住宅」は、建築条件付きの土地に、事前に確認申請が下りている場合もあり、間取りやデザインの変更はほとんどできない場合もあります。

この「売建住宅」のひとつとして、自由設計は、これらの販売方法と比較して、建築条件付き土地(施工会社が決まっている土地)を購入した際に、その土地に合わせて自分の希望する間取りを自由に設計できるというスタイルです壁材や屋根材、床材、設備などは、施工を担当する会社が扱える範囲内で選ぶことが多いようです。完全に何でも自由に選べるわけではありませんが、ある程度自分の好みに合わせた家づくりができるという点で「自由設計」と呼ばれています。

注文住宅の定義

注文住宅とは、施主が住宅の基本的な間取りや外観、内装のデザインを自由に選び、自分のライフスタイルやニーズに合わせてカスタマイズできる設計方式を選びます。自由設計に対して「完全自由設計」と言われることもありますが、実際にはその自由度には限界があることがほとんどです。

注文住宅では、お客様が主導権を握りながら、個人の希望を反映させた住まいを作ることができます。 例えば、特定の部屋の広さや形、窓の位置や大きさを自分で決めることが可能です。 このような自由度の高さは、個性的な住宅を実現するための大きな魅力でもあります。

しかし、この自由度の高さゆえ、パートナー選びを誤ると意見が割れて、満足のいかない家が出来ることもあります。 もし、本当にこだわりたいのであれば、直営工事という方法も選択肢としてありますので、設計、現場管理をご自身で行いご自身で職人などを手配する方法です。そうすれば手間はかかりますが、釘の一本までこだわれます。

この点では、カスケホームの家は「完全自由設計」とは言えません。 多くのお客様は、細かいところまでお打ち合わせを希望されないことが多いですし、私たちもそこまでの詳細まで関われません。

注文住宅の自由度

注文住宅の最大の魅力は、その自由度の高さです。お客様が希望する間取りやデザインを思い描き、それを具体化できる点が大きなポイントです。例えば、家族の生活スタイルに合わせて部屋を配置したり、趣味のための特別な空間を設けたりすることが可能です。

しかし、私自身は、お客様に図面を書いていただくのはあまりお勧めしていません。 私たちが提案するプランを待っていただくことが重要だと考えています。

お客様に図面を書いていただくと、どうしても設計の視点はなくなります。良いとか悪いとかではなく、職人視点になってしまい、できる・できないという視点で判断してしまいがちです。

また、注文住宅を完全自由設計と考える会社も存在するのかもしれませんが、実際には設備や外壁材、内装材などの選択範囲が広く、間取りもある程度自由にできるという意味で、完全自由設計の注文住宅と表現されている会社がほとんどだと思います。

自由設計との違い

自由設計と注文住宅の違いは、主に設計の自由度とプロセスにあります。自由設計は、間取りは自由で、仕様は選ぶというパターンが多いようです。注文住宅と言っても同じく間取りは自由で、仕様は選ぶというパターンが多いです。その選び代が、注文住宅の方が多い傾向にあります。

自由設計の概要

自由設計とは、間取りは自由で、仕様は選択肢の中から選ぶという事にされてる会社が多いようです。

自由設計の大きな特徴は、予算を明確にして選択肢を絞り込むことで、無理のない範囲で理想的な家を手に入れることができることです。また、建築過程の透明性があり、進捗を確認しやすい点も魅力です。

カスケの家では自由設計と注文住宅という言葉を使い分けてはいませんが、今後は言葉選びに注意しようと思います。

自由設計と注文住宅の比較

自由設計と注文住宅は、どちらもそれぞれの特徴があります。注文住宅は、施主が思い描く理想の住まいを形にできるスタイルです。自分のライフスタイルや家族のニーズに合わせた間取りを考えることができ、他にはない個性的な住まいが実現します。

一方、自由設計はプランは自由。仕様は規格化されているため、スムーズに進めることができるという安心感があります。このように、注文住宅は創造性を重視し、自由設計は効率性を重視しています。それぞれの利点を理解し、自分に合った選択をすることが重要です。カスケの家では、両者の特徴をお客様にしっかりとご説明し、最適なプランを提案しています。

注文住宅のメリット

注文住宅の最大のメリットは、自分のライフスタイルや価値観にぴったりと合った住まいを作れる点です。家族が快適に過ごせるためには、間取りや使う素材にこだわることが重要です。

また、注文住宅ではデザインや色使いも自由に決められるため、個性的な家を実現することが可能です。例えば、お気に入りのインテリアスタイルを取り入れることで、日常生活がより豊かになります。

さらに、将来のライフプランに合わせた変更がしやすいのも注文住宅の魅力です。暮らし方が変わることを想定して、構造を検討することも可能です。お子様の成長や家族構成の変化に応じた柔軟な対応ができるため、長く住むほどに魅力を感じていただけると思います。

自由な間取り

注文住宅の大きな特徴の一つに「自由な間取り」があります。標準的なプランに縛られることなく、自分たちの生活スタイルに合ったレイアウトを選ぶことができます。自由設計でもある程度、自由な間取りが出来る事が多いようですが、会社によれば、あらかじめ用意された規格住宅を少し変更するという設定にされている会社もあるようです。

注文住宅であれば、例えば、リビングを広く取って家族みんなが集まれる空間を作ることや、趣味の部屋を設けることで、より充実したライフスタイルを実現できるのです。

また、間取りを自由に考えることで、収納スペースや動線の最適化も図れます。家事をスムーズに行うための設計や、お子様の成長に合わせた成長空間としての工夫も可能です。このように、自由な間取りはお客様の家族にとって最適な住まいを実現するための重要な要素となります。

 

選択肢の豊富さ

注文住宅の最大の魅力の一つは、選択肢の豊富さです。自分自身の理想やニーズに合わせて、さまざまな要素を選ぶことができます。例えば、間取りや部屋の配置だけでなく、外観デザインや内装の色合いも自由に決められます。

選択肢の豊富さは、家族のライフスタイルにも直結しています。例えば、小さなお子様がいる家庭では、安心して遊べるスペースを確保することが重要です。一方、趣味を重視する方であれば、専用の書斎やガレージを設けることで、自分だけの空間を持つことが可能になります。この辺りを限られたスペースと予算でどう組み立てるか、会社の考え方で変わります。

このように、注文住宅はお客様一人ひとりのニーズに応じた最適な住まいを実現できる手法です。自分だけのオリジナルの家づくりを通じて、より快適で安心な暮らしを手に入れることができるでしょう。

個別のニーズに対応

自由設計の住宅では、まさに個別のニーズに対応することができます。それぞれの家族に合わせた、生活スタイルや趣味、好みに基づいて、間取りやデザインを考えることが可能です。

例えば、趣味のための専用スペースを設けたり、お子様の成長に合わせた部屋割りを計画したりすることができます。これにより、家づくりがよりパーソナルな体験となり、家族の絆を深める住まいが実現します。

また、カスケの家では、お客様のニーズをしっかりとヒアリングし、専門知識を持ったスタッフが一緒にプランニングを行います。こうしたサポートによって、より理想的な住まいを手に入れることができるのです。

注文住宅のデメリット

注文住宅の最大のデメリットは、予算の管理が難しくなることです。施主の希望が多岐にわたるため、当初の想定以上の費用がかかりやすくなります。特に、デザインや設備の選択肢が豊富な分、選定に迷いが生じ、結果的に追加費用が発生するケースがあるのです。

また、注文住宅は施工期間が延びることもあります。思い描いたプランを実現するためには、何度も打ち合わせや修正を行うことが必要です。そのため、完成までの時間が長くなることを考慮しなければなりません。

さらに、自己責任での決定が求められるため、知識や情報が不足している場合には後悔につながることもあります。適切なアドバイスを受けることが重要です。

コストの増加

自由設計では、施主の希望を反映させるため、多くの選択肢が与えられます。しかし、この自由さがゆえにコストが増加するリスクを伴います。

新しい設備や独自のデザインを選ぶことで、当初の予算を大きく超えることも少なくありません。特に、細部にこだわるほど、費用はどんどん膨らみがちです。

また、変更や追加の要望が出た際に、再度見積もりを見直す必要があり、これが予算に更なる影響を及ぼすこともあります。コストの透明性を確保するためにも、専門家の意見を参考にしながら、計画することが重要です。

カスケの家では、事前に明確な予算設定をお手伝いし、理想の住まいを実現するためのサポートを行っています。

設計の時間がかかる

注文住宅の大きなデメリットの一つは、設計にかかる時間です。施主の希望を反映させるためには、何度も打ち合わせを行い、意見を出し合う必要があります。このプロセスは非常に重要ですが、時間がかかることも少なくありません。

初回のプラン提示から最終的な決定まで、1年以上かかることがあります。その間に、施主のニーズや好みが変わることもあるため、設計を見直すことが必要になる場合もあります。これにより、さらなる時間が追加で必要となります。廃盤商品も出てきます。

また、自由なデザイン選択は魅力的ですが、必然的に選択肢が多いため決定が難しくなることもあります。無理のないスケジュールを設定し、適切なサポートを受けながら進めることが大切です。

失敗のリスク

注文住宅では、失敗のリスクが高まることがあります。特に、自己判断でプランを決定した結果、後で「こうすればよかった」と感じることが少なくありません。

例えば、間取りの配置が不適切で生活動線が悪くなってしまったり、必要な収納スペースが確保できないこともあります。このような失敗は、住み始めてからは修正が難しく、後悔 することも多いです。

また、デザインにこだわりすぎてしまい、機能性を犠牲にすることも懸念されます。逆に、便利そうな設備を採用しすぎて、メンテナンスに追われる生活になってしまうこともあり得ます。そのため、注文住宅を選ぶ際は、しっかりとしたプランニングと信用できる専門家のアドバイスが不可欠です。カスケの家では、経験豊富なスタッフが理想の住まいを実現するためのサポートを行っていますので、お気軽にご相談ください。

自由設計が向いている人

自由設計が向いているのは、独自のライフスタイルや価値観を大切にしたいと考えている方です。自分の理想を具体化し、自分だけの空間を手に入れたいと思っている方に最適です。特に家族構成や生活パターンが変わりやすい方には、自由にプランを変更できるメリットがあります。

仕様が変更できない事がデメリットですので、仕様や家のデザインのテイストがぴったりの会社であれば、自由設計がぴったりでしょうね。

バランスの取れた選択肢を望む人

バランスの取れた選択肢を望む人にとって、自由設計は理想的な選択肢です。自分のライフスタイルや価値観に合った家を実現することができるだけでなく、必要な機能やデザインを自由に組み合わせることが可能です。

例えば、将来の家族構成や生活スタイルの変化に対応できる柔軟性を求める方には、間取りを自由に設計できる自由設計が最適です。また、売れ筋のプランを参考にすることで、失敗のリスクを減らしながらも、自分らしさを加えることができるため、ストレスを軽減できます。

このように、自分の理想と実用性のバランスを求める方にとって、ある程度の制約のある自由設計は、非常に魅力的な選択肢です。

設計に手間をかけたくない人

設計に手間をかけたくない人には、自由設計や注文住宅が向いていない場合もあります。特に、忙しいライフスタイルを送っている方は、住宅の設計やプランに時間をかけることが難しいかもしれません。自分自身でのアイデア出しや詳細な計画は、ストレスを感じる要因にもなります。

そのような方には、あらかじめ用意されたプランから選ぶことができる「規格型住宅」や「セミオーダー住宅」がおすすめです。これらの選択肢なら、設計での手間を大幅に削減できます。

また、施工会社にプロに相談することで、希望するイメージを伝え、あとはデザインや施工をお任せすることができるため、安心して家づくりを進めることができます。

規格住宅という選択肢

規格住宅とは、あらかじめ決められた間取りや仕様の中からプランを選び、建築する住宅のことです。ハウスメーカーや工務店が複数のプランを用意しており、その中から自分の希望に近いものを選んで建てるスタイルです。完全に決められた形のものもあって、ある程度カスタマイズできるものもあります。

規格住宅は「建売住宅」とは異なり、購入時点で建物が完成しているわけではなく、契約後に施工が始まるのが特徴です。そのため、ある程度の間取りや仕様の選択は可能ですが、基本的には決められた枠の中で家づくりを進めていくことになります。弊社の規格住宅は、2階建てのプランでは4LDKですので、4人家族で住めますし、一部屋は和室が一階にございます。足が悪くなっても一階で暮らせます。私も規格住宅で十分、素敵な暮らしが出来るなと思いましたが、設計の仕事をしていると、正直、欲と見栄がありますので、オリジナルの家を建てました。

コストを抑えて最適な間取りを実現できる

規格住宅は、すでにプランが確立されているため、一から設計する必要がありません。注文住宅のように何度も打ち合わせを行う必要がなく、設計コストが抑えられます。材料のコスト、工期も短く済みますので、その辺りも金額に反映しています。誰が住んでも100点の間取りを目指して設計されています。実際は80点くらいに感じられる方が多いかもしれません。暮らし方によっては、どんどん減点されてしまいますので、その辺り、図面のよめるプロとお打合せして、建てた方が良いと思います。

仕様が決められており短期間で設計が可能

規格住宅の最大のメリットの一つは、なんといっても設計がとてもスピーディーなことです。仕様が最初から決まっているので、打ち合わせの回数が少なく、変更修正する必要もありません。

設計が早いということは、建築が始まるまでの時間も短縮されるので、家ができるまでの期間が早くなります。  さらに、規格住宅は施工の流れがしっかり決まっているため、現場もスムーズに進んでいきます。 結果的に、予定より早く引っ越しができる可能性も高いんです。

また、仕様があらかじめ決まっているので、予算管理がしやすく、無駄な出費を抑えながらも安心して進められる点が魅力です。

まとめ

注文住宅と自由設計、調べてみました。よく似ていますね。注文住宅では、色んな材料が使えて、楽しいですね。ただし、実績がない材料や工法を使うにはリスクもあります。だから完全自由設計の会社がなかなか見当たらないんですね。お客様の家ごとに実験的に新しい材料を使うと十分な検討時間が取れずに、危険です。自由設計は不動産業者が良く使っている言葉ですが、ある程度規格化されていて、自由に間取りは出来るという意味で使うのであれば、使いやすい言葉ですね。どこの会社も完全自由設計という仕様では販売してないと思いますが、本当の意味で釘の一本までお客様が決めれる家には、私たち設計の出番はないです。情報過多の時代で、何が良いのか分からない方も多いと思います。私たちも世界中のすべての部材を研究しているわけではありません。その中で、私たちが良いと考えている間取りや設備、商品を紹介させていただき、それをお客様一人一人の暮らし方と照らし合わせ、一緒に家造りをさせて頂けるパートナーにお選びいただければと思います。

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