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3-3 ジャパンディスタイルを作るのにおすすめなダイニングチェア
ジャパンディとは
日本×北欧でつくるジャパンディスタイル
最近世界的にトレンドとなっている新スタイルのジャパンディ、みなさんご存じですか?この言葉は海外で使われ始めたのですが、ジャパンディとはジャパン(日本)とスカンディナビア(北欧)を組み合わせた造語で、日本の禅に通じる和の静けさと北欧のシンプルな美しさを融合したスタイルです。簡単に言うと、北欧インテリアを日本様式(伝統的な和室など)によせたミニマルな空間スタイルです。このジャパンディは北欧と日本でのお家での過ごし方とも深く結びついています。
北欧の家での過ごし方
長く寒さの厳しい北欧では気候の関係上、家などの屋内で過ごす時間が長いです。また元々質素な暮らしを好み、税金の関係から娯楽などにお金をかけにくいこともあり、家でゆったりと過ごす人が多いです。
そんな北欧には「ヒュッゲ」という言葉があります。それはほっと癒される居心地の良い時間やその幸福感のことで、お気に入りの部屋でのんびり読書したり、庭でティータイムを楽しんだり、自分たちの思い思いにヒュッゲな時間を過ごします。また北欧の人は人との絆や時間も大切にするので、お家で家族や大切な人と一緒に食卓を囲んだり、友人や近隣の人を招いてホームパーティを開いたりと、お家で楽しい時間を過ごします。
またそのヒュッゲを楽しむ部屋は、自分たちの思い思いにお気に入りのインテリアや癒されるもので作り上げられています。例えばお気に入りの北欧インテリアや、優しく部屋を照らすキャンドルや照明器具などを配置し、お気に入りの雑貨などを飾ります。そうやって作られた居心地の良い空間で、北欧の人たちはゆったりと家族や大切な人とお家で過ごします。
日本の家での過ごし方
日本は気候的には過ごしやすい時期が多く、公園に行って家族で遊んだり、ショッピングを楽しんだりと、お家の外でアクティブに過ごす人も多いですが、近年の生活スタイルの変化によって、お家で過ごす時間が増えてきています。 お家で家族とお菓子作りを楽しんだり、庭でBBQをしたりと、よりお家が中心になった生活スタイルになってきています。
また日本では「侘び寂び」という独自の美意識を持っていて、質素や静かな様子であったり、不完全なものの中に心の充足や美しさを感じます。お寺や神社に参拝した際、古い建造物を見て長い年月の経過を感じたり、静けさやゆったりとした時の流れを感じたことはないでしょうか?また家の中にいても、景色や庭を見て四季を感じたり、時間の流れを感じる方も多いと思います。それがまさに侘び寂びの美意識です。
さらに元々日本では質素な生活が一般的で、伝統的な和室のようにミニマルな部屋で過ごしていました。家具は最小限タンスや水屋などだけで、布団や座卓などは使用する時に出し、とてもすっきりとした空間で過ごしていました。そのすっきりした空間の中でも床の間に掛け軸を飾ったり、季節のお花を生けたりとアートや季節を感じるためのインテリアを一部に取り入れ、自分たちの快適な部屋を作っていました。また部屋には日本ならではの畳や障子や柱など丁寧に加工した天然素材が使われており、均整の取れた空間になっていました。こういった素材を生かしたミニマムなお家で、日本人は質素ながらも豊かな暮環境で過ごしていました。
ジャパンディスタイルを作り上げるポイント
同系色でまとめたナチュラルな空間
ベージュなどニュートラルカラー(無彩色)をベースに、モダンなデザインのインテリアをレイアウトするナチュラルな印象のジャパンディスタイルです。ジャパンディスタイルといったらこの色味の空間をイメージされる方が多いかもしれません。
グレーで空間をまとめると、柔らかく落ち着きのあるかっこいい雰囲気に仕上がります。石目やコンクリートなどの柄を取り入れると、高級感のあるジャパンディスタイルになります。
このスタイルの注意点は色味のコントラストをそろえないことです。このジャパンディスタイルは色味をそろえるのが特徴ですが、コントラストまでそろえてしまうと、同じ色味・明るさのものだけののっぺりとした空間になってしまいます。なのでコントラストを変えて、空間にメリハリをつけることでまとまりのあるナチュラルなジャパンディスタイルに仕上げることができます。
カラーをプラスした空間
ベースの色合いの空間に差し色を少し入れると、現代的でモダンでメリハリのあるジャパンディスタイルになります。オススメの差し色はカーキやネイビーなどのアースカラー(大地や植物など自然にあるものの色)です。が、オレンジや赤色など少し派手な色味もいいアクセントカラーになります。
差し色は周りとは違う色味を入れることでより効果を発揮するのですが、かなり勇気が必要になります...そんな時差し色として取り入れやすいのが、季節の花です。例えば春なら桜やチューリップ、夏前にはアジサイなどを取り入れると自然に差し色を入れることができます。不安な方は比較的色味が落ち着いているドライフラワーから始めてみるのもいいかもしれません。
このスタイルの注意点は差し色の選び方です。ソファやラグなど大きなインテリアで差し色を入れる場合は、原色ではなく少しくすんだ色味を選ぶと、ベースカラーとよくなじみ、空間がまとまります。クッションやフラワーベースなどの小物で差し色を入れる場合は、原色に近いものを選んでも空間全体の雰囲気を壊すことなく、メリハリをつけることができます。
ジャパンディスタイルを作るおすすめ家具・インテリア
ジャパンディスタイルを作るのにおすすめなソファ
天然素材のインテリアを多く取り入れるジャパンディスタイルでは木製のフレームのソファがオススメです。クッション部分は布地でニュートラルカラー、もしくはアースカラーを選ぶと特に空間とのなじみが良いです。ソファを選ぶ時の注意点は、ソファの背面のデザインもチェックしておく必要があるという点です。ソファを選ぶ時一番目に触れやすい正面を見て考える方が多いと思いますが、意外と背もたれの背面部分はものによって、デザインが異なります。また見る方向を変えてみるソファの見た目の印象も変わってくる場合がありますので、ぜひ見てみて下さい。
ジャパンディスタイルを作るのにおすすめなテーブル
無垢の木材を使用したテーブルがオススメです。無垢材となると比較的値段が高いものが多いので購入を悩まれる方もいらっしゃいますが、丈夫なものが多く木材の経年変化(時間の経過などによる木材の色味の変化)も楽しむことができるので、長く使い続けることができます。なので長期的に考えると高い買い物にはならないと思います。またテーブルの脚は細めのものを選ぶと、ジャパンディスタイルらしいスマートでよりミニマムさを感じることができます。
ジャパンディスタイルを作るのにおすすめなダイニングチェア
ダイニングチェアも木製のフレームのもので選ぶのがオススメです。空間にメリハリをつけたい場合は、少し細目のブラック系のフレームのチェアを選ぶと空間が引き締まります。
その他、ジャパンディスタイルを作るインテリアをご紹介
観葉植物は部屋のスタイルに関係なく部屋に豊かさを感じさせ、季節や時間の流れや豊かな自然をより近くに感じることができます。春であれば桜、夏前であればアジサイなど、色味のある花を飾ると部屋に優しく彩を添えることができます。花の色味に迷ったり、色味や余白に少し物足りなさを感じた時には、観葉植物やドライフラワーを飾るとより豊かなジャパンディスタイルに仕上がります。
照明は北欧インテリアで人気なものを選ぶと、一気にジャパンディスタイルらしさが増します。特に日本の提灯を思わせるような和紙などの紙を用いた照明は優しく空間を照らしながら日本らしさを演出してくれます。注意点としては吊り下げ式の照明であるペンダントライトをたくさんつけすぎないことです。部屋の大きさにもよりますが、目安としては一部屋に2つまでです。それ以上につけてしまうと視覚的に少しごちゃついてミニマムさを感じにくくなりますし、せっかくポイントで入れているペンダントライトが目立ちにくくなってしまうからです。部屋を明るくしたい場合は、置き型式の照明のフットライトやスタンドライトを入れると、優しい灯りをスマートに
ジャパンディスタイルを部屋別に紹介
ジャパンディスタイルのリビング実例
リビングはたくさん人が集まる空間なので、テーマカラーはニュートラルカラーの中で一番癒される・落ち着く色味を選ぶことをオススメします。インテリアに関していうと、ラグ・カーペットはリビング空間でよく取り入れられている家具の一つですが、必ず必要なものではありません。ゆったりとしたリビング空間の場合はラグの有無はお好みでOKなのですが、コンパクトなリビング空間の場合はラグを置くことで床材の見える面積が減り、視覚的に狭い印象になってしまう場合があるので注意が必要です。
部分的に小物を並べるとより個性を感じるジャパンディスタイルのリビングになります。注意点としてはものとものの間に余白を作ることです。各所に小物を並べ過ぎるとミニマルさを感じにくくなってしまいますので、空間にゆとりを感じられるよう余白を作ることが重要です。なのでたくさん飾りたいものがある時は、季節によって小物を変えたりと定期的に小物を入れ替えるといいです。そうするとゆったり、すっきりとしたジャパンディスタイルにまとまります。
ジャパンディスタイルのキッチン実例
キッチンは木目柄やテーマカラーのものを選び、他の部屋との調和を取るとまとまりやすいです。アクセントとしてお気に入りの食器などを飾ると個性のあるジャパンディスタイルに仕上げることができます。また果物などの食料品や観葉植物などを飾ると爽やかなジャパンディスタイルになります。
電子レンジやコーヒーメーカーなどの家電は、少し前までは扉の中などに隠して収納することが多かったですが、最近はおしゃれな家電が多いので、あえてカウンターなどに出してインテリアとして飾っても、ごちゃつかずスッキリとしたキッチン空間にすることができます。注意点としては、家電の色味を部屋のテーマカラーにそろえることです。そうすることで、家電や小物など表に出すものが増えてもごちゃつきを感じにくく、キッチン空間がまとまりやすくなります。
ジャパンディスタイルの寝室実例
より落ち着いた空間が好まれる寝室は、ミニマムさが重要になってきます。なので置くものは最小限に抑えてインテリアをコーディネートすると自然とシンプルでミニマムなジャパンディ空間に仕上がります。ホワイトやベージュなどの明るい色をテーマカラーでコーディネートすると爽やかな寝室になりますし、グレーなどの濃いめのテーマカラーでコーディネートするとシックで大人っぽい寝室にすることができます。
まとめ
・ジャパンディスタイルとは「日本のミニマルさ 」と「北欧インテリア」を併せ持った空間スタイル
・ジャパンディスタイルの作り方は2つある
1. 色味をそろえ、コントラストに変化をつけたニュートラルカラーの内装やインテリアにそろえる
2. ベースの色合いの空間に家具や小物で差し色を入れる
・ジャパンディスタイルで使うインテリアは木製で、脚は細身のものを選ぶ
この数年で家で過ごす時間が増え、お家での居心地の良さについて改めて考えられた方もたくさんいると思います。そんな時にぴったりなジャパンディスタイル。ポイントを押さえればどんなお家でもその人にあったジャパンディスタイルにすることができます。みなさん、ぜひお試し下さい。
Profile 設計 妹尾章絵倉敷市出身。家具図や納まりなどの詳細設計や素材選び、パース作成やコーディネート行う設計スタッフ。 小学校時代はインテリア、中学校時代以降は住宅に興味を持ち大学では建築を学ぶ。細部までこだわった再現性の高いイメージパースはお客様からも好評。モデルハウスの家具や小物のディスプレイも担当しているため、インテリアコーディネートのご相談もお任せ。 |